「超母音発声のススメ」4.母音が歌えるとグルーヴに乗れる!

順番を書きます。

口唇 → 舌 → 顎 → 首 → 喉 → 丹田、お腹

こんな感じの流れでぜんぶ、唇からおなか、丹田に至るまで、
これがひとつらなりで連動して上手に歌えるようになると、
喉はすごくフリーになります。

喉はいつも下げる意識ね。
これがあると腹式呼吸は非常にうまくいきます。

だからたとえば、
ゆうやけこやけのあかとんぼ、おわれてみたのはいつのひか
っていう歌があって、これをなんかきっちり歌えない生徒がいる。
そうしたらこういう指導のしかたもありです。
母音だけで歌って、って。

ううあーえ おあえーおー ああおーんおー
おあえーえ いあおーあー いうおーいーあー

ってなります。
でも、いまみたいなかんじでやるとついつい喉に力が入っちゃうんです。
それじゃこれ噛んでごらん、って噛ませる。
噛みながらぼいんだけやって、って。

ううあーえ おあえーおー ああおーんおー
おあえーえ いあおーあー いうおーいーあー

ちょっとこれ噛むだけで喉に変な力が入るのを減らすことができます。
で、こんどはふつうに歌ってみます。

ゆうーやーけ こやけえーのー あかとーんーぼー
おわれーて  みたのーはー  いつのーひーかー

っていうふうに、ちょっとラクになめらかに歌えるんですね。
それが、ふ!っとかるく噛む、ゆうの音はキュって唇、ここのところに口輪筋っていいます、
唇のまわりの筋肉があります。
口輪筋。これをちょっとすぼめる感じです。
ゆうやーけ こやけえーの、です。もうお腹けっこうパーンと力いれてます。
それでちょっとキュッキュッって噛みます。

ちょっとやってみてもらえる?
ふつうにまず歌ってみてください。
どうぞ。

ゆうーやーけ こやけえーのー あかとーんーぼー

ね、あの「けえの」ってところがいちばん肝ですよねえ、これの。
それでそれちょっとやってみて。
噛みながら。

ゆうーやーけ こやけえーのー あかとーんーぼー

ね、ちょっとラクになりません?
不思議でしょ。

喉の調節をするときに、顎にキュっていいかたちの力が入ることで、
とにかく喉っていつでも上がろう上がろうとするんですよ。

みんなちょっとお喉さわりながらゴックンってつば飲んでみてください。
ごっくん。
どんなふうに喉、動きます?

上がります。

上がりますよね?
上がりっぱなしじゃないですよね、下がりもするんですよ。
わかります? 上がるの。

これなんで上がるかっていうと、ごはn食べるときにこれ、ぽん!って上がらへんと
むせるんです。

ここに「喉頭蓋」っていうフタが付いてます。
喉の蓋って書いて喉頭蓋(こうとうがい)と読みます。
これキュって、まわりがひゅって上がることでポン!って閉じるんですね。
で、閉じてやるとこの真ん中の気管の中にお水とか食べ物が入らずに、
これがカバーしてくれている。
すぐ後ろにパカっと開いた食道の中にごはんが落ちていく、
そういう仕組みになってます。
それが喉のしくみ。
喉を上に吊っておく筋肉はぜんぶで24本あります。左右12対。
ところが、舌に引っぱりおろす筋肉はたったの一対、2本しかない。

要するに、上にとにかく上がらへんと、人間の喉いうのんは、すぐむせちゃうねんよと。
それが喉のありかたなんです。

だから喉っていうのは、ちょっとほっておいてなんか喋るなり食べるなりなんかすると
すぐに上に上がるんです。
でも上に上がると喉は詰まっちゃうんですよ。
詰まるといい歌にならへん。
喉が詰まると心も詰まるから、さっと出しに行かれへん。
なら、さっと出そうと思ったら、喉は下げとかなあかへん。

そうすると、下げとかなきゃならない喉のための口の動き、ってのが
たったひとつのこのウレタンをちょっと噛んで歌うだけで
響きがすごく出しやすくなるんです。

こんなん別にハレルーヤでもアメイジンググレイスとかでもいろいろやれます。
Amazing Graceってやるのも、あれかて英語なんてもっと母音が大切なんですね、ほんとは。
それがはっきりせえへんと意味がどんどん変わってくから wwww
そうしたときに、アーメエエエエって、譜面でいうとそういう区分けになりますけど、
アーーメエエーイー ジイイイーンググレエーーーイスっていうときに
アーメイー ジーンググレーイスって、
サラサラって歌ってしまうとあんまおもろくないんですね。

ところがこれくわえて母音を意識しながらやった後で歌ってみると、
すごくノリがよくなります。
ビートの乗りだけじゃなくて気持ちが乗りやすくなるんですね。
それでいて喉が締まらへんから、ラクに声が出る。
っていうの、わかってもらえます?

そんな話なんです。
それが不思議と、この母音発声、っていったときに、ウレタン1個ちょっと噛むだけで
こんな素晴らしいことができちゃう、っていうのが、
面白くないですか?

ほんとにほーんのちょっとの加減なので、極端な話、
自分の指つかってやったっていいんですけどね。

えー、今回、第81回めのパワーボイスセミナーは、
『超母音発声』、これをお届けしました。
ありがとうございました。