「ステージセラピー、声を使って心を知る」4.声で心をひらく方法

もうだから『過食症』ってありますでしょ。
めいっぱい食べる人。
めいっぱい食べてしまって食べてしまってっていう人ね、パン1回にどれくらい
食べると思います?
本気の過食症の人って。

・・・いいえ。
5つ6つどころじゃないです。
本気の過食症の人って、1回にパン100個くらい食べます。

とにかく身体をパンパンにすうrことで、やっと満腹感というか、落ち着き感いうのが
でるんです。
でも、そうなっていったん落ち着いたらもうお腹がぱんぱんになってますから気持ちが
悪くなります。
その次はどうする思います?

そのとおりです。
ぜんぶ吐くんです。
出しまくります。

食って吐いて食って吐いて、、、ってやりますから、たいてい喉が荒れてきたり
切れたりします。

そういうのを『依存症』っていうんですけれどもね。
だから、そういうふうに、何かを紛らわすために例えばスピード狂、クルマに乗って
ガンガン走る、ギャンブル狂、パチンコしまくる、株ばっかりやってえらい借金背負って
破産する・・・とか。
それから、男性でしたらセックス依存症、とにかくもう援助交際でいろんなところに行って
セックスしまくる、だいたい病気になります。エイズとかになります。もうほんとにツラい
思いする。そんな人もいます。

・・・っていうふうに、いろんな依存症があります。
人間は簡単だからそういうものをすぐに選んでしまいます。
ね、あんまり嫌やん? そんなの。

じゃあ、自分と相手の2者のコミュニケーションする前に、誰とコミュニケーションする
のがいいのか。
・・・自分とコミュニケーションします。
そこからが始まりです。

自分とどうやってコミュニケーションするのか。
自分をみつめます。
これはある意味、すべての演技の基本。
このパワーボイスセミナーでも実はこの78回の中で何度も言ってるんですけれども
まず自分の声を聴きましょう、っていうことをわたしよく言ってきました。

自分の声を聴くってどういうことか。
「あーーー」
この「あーー」っていうのを自分の耳で聴くんです。

あーーーって。
この声って一体どういう声? いい声? 元気な声? 今日はへばって? ん? だみ声?
あ、濁ってる? ちゃんと出てる?
あーーーーって。聴くの。

そしたら、「あ、今日はなんか自分の声聞くと元気そう」とか、「あ、今日はいい感じ」。
じゃあ、なんで今日はいい感じ?
「あーーー」一点曇りがあるのんちゃうのん? どこがしんどいんやろう?
今日の仕事で疲れたことは? ここしばらくの中でさみしかったことは? なんで自分、、、
あっ! あれが原因かも。じゃあ、なんであんなことでさみしなんのん?
あんなことでなんでつらいの? なんでやろう?

・・・っていって昨日のこと、先週のこと、先月のこと、去年、5年、10年、50年前、、、
まだもうちょっと遡れるね、わたし? www
っていうふうに、昔々のことをさかのぼって、自分ひとりのことだけ思い出すってなかなか
むつかしいです。
だから、おかあさんや、おとうさんや、兄弟や、おじいちゃんおばあちゃん、時には
そのとき飼ってた犬や猫。
そういういろんな対象物を中心に、自分って何やってんやろ、もしかしたらこういう癖ある
のかな。ああ、だからBに「馬鹿だな」って言われたんかな。あっ! だからおかあさんに
「ちょっとエエかげんにしいや」って言われたんかな。
っていうふうに、まず昔からのことをわーって考え直す、っていうのがあります。

あなたいくつ?

14歳です。

14年でもさ。
細かく考えたら、考えることいっぱいあんのよ。ほんまに。
あなたの場合やったら、おかあさんとおとうさんとおばあちゃんと、まあ。ほかの叔父ちゃん
叔母ちゃんとか、従妹とか。それから犬とか。いろいろあるやんか。
そやから14年分でもね、しっかり考えたらいっぱいあるやん。
ね。ノートにしたらかなりたくさんになりますよ。
あたしら、あなたの4倍くらいあんねんもん。

じゃあ、彼女がまるまるノート1冊に書くところわたしはその4倍の4冊か。。。いうたら
そんなね、50何年60年近くのことを彼女とおなじ記憶で全部は書かれへん。
変にキューって圧縮してたらいっぱい抜け落ちてるもんもある。
だけど、頭の中にすごく残ってるものってのは残ってるんですね。
で、それを考え、感じながらどんどんやっていくと、そうするとだんだん自分が見えてきます。

たとえばダンスをしようっていったときに、こうやってダンスしてるとあんまりかっこよく
ないんですね。
なんかこう身体がバラバラで、ぎくしゃくしてて・・・。
で、こう軽く軽快に踊りたいと思ったら、やっぱりそれには身体の練習も必要なんです。

人間ってね、赤ちゃんいるやんか。
赤ちゃん、近所で見たことない?
あります?
赤ちゃん、泣いたらうるさない?
ねえ。
赤ちゃんの体重ってどれくらいか知ってる?
・・・そうなんです。3キロくらいです。
あなた体重何キロ?
ね、そしたら、赤ちゃんにしたら20何人分やん。

赤ちゃん20人いて一斉に泣かした声とあなたの声、
どっちが大きいと思う?
・・・ですね。
赤ちゃんというのはほんとに、むなんていうのかな、余分なバリアがないから、
すっごいここらへんの使い方が上手なんですよ。
でっかい声で泣ぎやがります、ほんまに。
なんも考えんと。

じゃあ、どうしたらいいんやろ?

・・・赤ちゃんの演技をしたらいいんです。

すみません、いまおいくつですか?

36です。

じゃあ、36年前にさかのぼるの。
あの、36年以上前にさかのぼったら卵になっちゃいますからね。

で、ちっちゃーいときに戻って、なんか気持ち悪いねん、
エーーーンエンエンエーン・・・・・・・って泣くわけです。

ね、そんな声、急に出せいうても出えへんでしょ?
ね?

でも、それっていうのは、余分なものはずしてったら、出せれるんですよ。
だって、あなたの倍は言わへんけど、ちょっと老化したおっさんがこんな感じで
わーっと喋ってるわけですやん。泣いてるわけですやん。
それ、なんでできるのん? っていうと、わたしおかげさまでこんな仕事ずーっと
やってきてるから、外すのはけっこう得意です。

ぶっちゃけねえ、こんなカメラの前で言うのもなんですけれども、
わたしがこんな医者をやってるのはなぜか。
なんで音声の医者をやってるのかっていいますと、もちろん、たまたま音楽や歌も
好きやったんですけど、ちっちゃいときね、ほんとにあのぉー、うちのおふくろの
よしこさんが面倒見てくれへんかってん。ほんまに。さみしかってん。
ほんで、いつでも1人でいててさ、1人でつろうてつろうてさみしいとき、わたし
鏡の前でパントマイムしててん。ほんまに。
で、自分で自分を笑わそう思ってなんやアホなことやってたんですけど、それが芸に
なんのよね、人間って。

で、そんなことやって、とにかく人様を笑わせよう、楽しませよう、と
そいうのがある程度の仕事になっていくわけなんですけれども、
ずっとそんなことやってたんです。
だけれどもねえ、、、その芸もなんか角が立ついうか、重いというかね、、、
なかなか人様の心に入り込むようないい歌なんか歌われへんし。
そうそう簡単にパントマイム言うたってこう笑うてももらわれへんし。
どないしたらええんやろうかって。
よし! 勉強しよう! ってやっぱり思うのよ、それは。

その勉強の中でわたしは、声の勉強から心をこじあけていこう、ってのを
やりだしたんです。
それがわたしの『声と心と健康と』っていう、モットーにもあるんですけれども、
『声を使った心の解析』とか、声を出すことで心を出してゆく、ひらいてゆく、
っていうのをどんどんどんどんやってったんです。

だからこの『ステージセラピー』っていうのも、やってる人はそんなに多くないです。
お取り寄りのおじいちゃんおばあちゃんとかでね、ちょっとこう認知症になっちゃったり
とか、痴ほう症が入ってきたりして、じゃ昔の歌うたって昔のこと思い出して、ボケを
防止しましょうなんて、そういう治療はあったりします。
だけれども、これを演技のレベルに持ってって、それで心をどんどん広く外していき
ましょう、っていうのは、これは実は演技の研究の中ではいっぱいされてることなんです
けれど、それを心理療法とくっつけた、っていうのはまだそんなにないんですね。
だけれどこれをひとつずつやることで、間違いなくラクになります。