外国語で歌うって難しい? 2.歌詞は自分の血となり肉となるまで

歌を歌うとき、出だしを歌うにしても、歌詞全体を知らないことには行間のニュアンスが出てこないわけです。
いい例として『Days of Wine and Roses』
酒とバラの日々、という歌があります。こんな歌です。

さて、酒とバラの日々、なんて聞くと、ワインとバラか、なんかすごいセレブだなあ、と思われるかもしれませんが、全然ちがうんですよ。
これ、アル中の歌です。
毎日毎日、お酒飲まへんとやってられない、悲しい、さびしい人がいる。だけどお酒だけだとなんだからバラを飾って・・・という、そんなお話。
だから、そういうお話があって、それをわかったうえでの『Days of Wine and Roses』です。

ですから歌詞ひとつづつの意味合いもちゃんと踏まえておかないといけないけれども、それ以上に文章全体のお話というのが自分の中にちゃんと入ってきてないと歌ったって歌にならないわけですよ。
そうじゃないとただ雰囲気で唱えているお経となんら変わりなくなくなっちゃいます。

ひとつづつの歌詞、翻訳カード、ひとつひとつの言葉の語源、作詞家がどういう思いでこの歌詞を書いたのか、とか、そういったことを考えながら、自分の中で行間を温めていく・・・・・
すると、音楽にどんどん厚みが出てきます。

サラッと歌ってしまうより、そうやって行間を読みながら歌った方が少々メロディーやリズムが外れてしまったとしても伝わるものは多い。
これが歌の面白いところです。

というわけでまず①歌詞はしっかり調べていきましょう!

そして意味がわかったら、次はリズムとかメロディーを重視する前に歌詞の流れをどんどん自分のなかに叩き込んでいくんです!
それこそ、自分の血となり肉となるまでです。