ボイスチェック、ソングチェック Part5 エントリー№2.ハワイアンソング

はい、これはハワイアンソングですよね。
ハワイアンソングといったらみなさんご存知のようにメロウな、やわらかい感じと思っちゃうでしょ。
でもたとえばフランスのシャンソンなんかでも、歌い手が別にカッコつけて歌わなくても、歌詞の言語や、曲のメロディーとかコード進行のなかにじゅうぶんフランスっぽさが入っているから歌手が気取ってかたちづくらなくてもちゃんと歌えばシャンソンになるわけですよ。
ハワイアンソングも同じで、コード進行や音の進行の中にじゅうぶんハワイアンソングらしさが入っているので、無理にそれっぽくやる必要はないんです。
それはそれで味付けとしてあとでやったらいいこと。

まずはさっきのあくびみたいにして、たっぷり口の中をとって歌うと・・・・・・どうですか?
そして、そのときしっかり腹式呼吸をして、お腹で息の支えをとりながら口の中はさっきのあくびのかたちでぽかっと力を入れないで声を出す。
そうすると声帯をあまりぶつけなくてすむし、声帯まわりの余分な筋肉を使わなくてもあのハワイアンソングの独特のまったり感がでるんですよ。
それをお腹に力を入れないでやると意外と首に力がかかる。
ハワイアンソングのようなまったりした歌こそしっかりお腹に力を入れとかなきゃいけません。

・・・そんな感じで、お腹だしながらやってみてください。
じゃあ、息はいつ吸うんですか? という話ですが、歌っていてだんだんお腹の空気が減ってきたとき、お腹をへこませて息を吸うのは肩が上がるのでアウトです!
息を吸うときにまたお腹をだして吸うのが腹式呼吸です。
それをやると肩はぜったい上に上がらないし、お腹のほうだけで息のコントロールができると、いつでも喉はラクに開きっぱなしです。

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はい、キレイになりましたね。
こんなふうに、ちょっとお腹だすだけで喉が下がって、口腔内の容積がたっぷりとれようになって音がまったりして、息をお腹で支えると声の広がりとか歌詞の情景とかがだしやすくなるんです。
ハイ、いい感じです!
そんな感じで自分でも練習してみてください。

では次、3番めの人、歌ってみてください。

歌は『Tomorrow』ですね。
愛ちゃんはいま何歳ですか? ・・・11歳。

愛ちゃんの歌い方っていうのは、とてもきっちり歌ってる。
でもミュージカルってお客さんが観に来てくれてるわけだから、
11歳のあなたが頑張って歌ってたらそれはそれで喜んでくれるでしょう。
でも、あなたがもっと楽しんで歌ったら、お客さんももっと楽しんでくれる。
だから歌うときに頭のなかで楽しいことをいろいろ思ってほしいの。
こーんな楽しい明日がくるんだ! という歌になるように。
歌詞も譜面もちゃんと覚えているなら、まずそれは横に置いといて
間違ってもいいからそういう歌を歌ってみてください。

じゃあ、あなたにもこれを教えてあげましょう。
母音をひとつひとつ指さしながらしっかり発音するんです。
大きな声でやってね!