自分の舞台を観客に伝える方法 No8.舞台には必ず相手まかせの部分がある

世の中には必ずあなたを認めてくれる人がいます。たとえ自分では気づいていなくても、人が認めてくれる自分の美点。舞台には必ずそういう相手まかせの部分がある。
一見、舞台のこちら側とあちら側は隔たった世界のように感じられますが、意識の中ではガンガンにつながっている。
だから舞台の上で自分の声を恥ずかしいと思う必要はありません。

そして舞台の上で恥ずかしがらずに冷静に演技をするためには日ごろから自分の声を知っておく必要がある。
それに有効なのは自分の声を科学的に聴くこと。具体的にどういうことかというと、台詞のなかに言葉を入れずに純粋に音だけで聴く方法です。

まずは姿勢をまっすぐにして唇にまったく力を入れずにリップローリングで
ブルブルブルブルぶわ~~ん、と声を出してみる。
それがあなたのゼロの声です。

そのゼロの声を基準にすれば、いま出している自分の声がどういう状態であるかがわかり、出す声によって感情をコントロールできるようになる。
つまり、舞台の上で冷静でいられるようになるというわけです。