ボイスチェック&ソングチェック♪ No.8 エントリー7.さくらさくら

それでは最後の方、どうぞ!
これまでたくさんの方に腹式呼吸の話をしてきましたが、今の方はお腹の使い方はずいぶん練習されたと思うし、すごく意識してやっておられましたね。
それはすごくいいことなんですが、練習して練習して何度も歌ううちに意識しないでもそれがやれるような域に行かれたら、もっといいと思います。

さて、最後となった今日はフレージングの話です。この『さくらさくら』のように短いフレーズが重なっている歌を歌うときにはためになるかもしれません。
まず最初にフレージングは人それぞれの解釈だという話をしました。
たとえばこの歌では、最初の「さくら」と次の「さくら」を切ってやってみましょう。
ここで大事なのは、「フレーズは切れる」ところが「気持ちは切れない」というのがポイントなんです。
そして、それは腹式呼吸につながっていきます。
フレーズは切れるけれども、お腹は出したまま、つまり息はずっとつながっているわけで、同時にそれは意識もつながっているということです。
そしてフレーズの始まりの音はとても大事。
始まりと終わりに気をつける。
お腹は出したままだけれども、もちろん息を吐いているうちにだんだん凹んできますから、息が足りなくなったら素早く息をする。

こうういったことが上手にできるようになるためには、歌のドラマ展開を考える。
フレーズが変わるたびに世界が変わる。歌の起承転結ですね。
ドラマ展開をあらかじめ頭に入れたうえでそれぞれのフレーズをとらまえ、お腹はいつも(腹式呼吸で)張ったまま歌うことができるようになると、歌はとても上手になります。