音程って、どうすれば安定するの? 1.自分のゼロの声を知る

音程のとりかたというのは、けっこう簡単に思われているところもありますが、意外といろいろなコツや、上手に自分の身体を使ってあげるといいかたちで音がコントロールできる、ということがあります。
それを今日は皆さんにお話しします。

それに必要なのは、自分の声を知る、ということです。
声色を使っているときの声、元気がいいときの声、風邪をひいて元気のないときの声、ぜんぶ自分の声なのですが、はたしてどれが本当の自分の声なのでしょう?

喜怒哀楽の感情によって様々に変化するのが人間の声ですから、むしろここで覚えておかなくてはならないのは、そういった感情がまったく入っていない自分の声です。
私はそれを『ゼロの声』と呼ぶことにしました。

ではその自分のゼロの声を知るためにはどうしたらいいか?
それにはまず、どこにも力を入れないでニュートラルな声を出す練習が必要です。

口のまわりの力を抜くためにリップローリングをしてみましょう。
唇をぶるぶるぶる・・・と震わせて、そのまま静かに口を開るとぶるぶるぶるぶるあぁーーん、、、、、と
なんの感情も入らない、自然な声になる。
この声こそが、いろいろな感情が入らないゼロの声を出す練習になります。
この自分のいちばん素の声をよく覚えておいてください。