ボイスチェック・ソングチェック Part6.6.うまく歌うことを手放す

ここからは3人の方の歌をふたたび順番にチェックしています。

声楽をやってらして譜面にとても忠実だけれど、きちんと歌うことに集中しすぎて身体が緊張し、歌に硬さのあるAさんには、もっと楽に、歌の情動にのっとって、愛の歌らしく豊かに色っぽく歌うようにお伝えし、頭で考えることより感情にまかせることで、自然に喉がひらいてラクに歌えることを体験してもらいました。

2番めの発声に問題を抱えるBさんには、まるでボールを投げるように歌詞のフレーズを朗読してもらい、彼女の場合、歌のドラマのヒロインになりすぎると苦しくなって声が出なくなってしまうので、主体ではなく客体の視線で、傍観者のように歌のドラマを語るように歌ってもらっています。