「気持ちよく声を出すために、心と身体を整えよう」2.身体は心についてくる

ストレッチにはいろんなストレッチがあります。
そのストレッチの1番大事なポイントなんですけれど、、、

あの、ヨガとかストレッチとか、身体を動かすことされたことあります?

> ありますけれど身体がカタイので・・・
 あまりできてるとは言えないです。

そちらの方はどうですか?

> やりまくっています。

あ、ホント。なるほど。やりまくるよね?

だけども、今度は身体と心とストレッチの関係性を話すんですけれども、実は
人間の身体っていうのは、こう立ってるでしょ。・・・とすると、こうパーン
と立ってて、身体はここ、、、心はここ、と思ったりするでしょ。
意外とね、ココロって大きくもなるけど小さくもなるんですよ。
それどういうことか。
っていうと、たとえばわかりやすい例でいうと、いまこっち向いてくださって
ますねえ、この方。ちょっとあっち向いてもらってもいい?

いまわたしとOさんの距離、1メートル20センチくらいあります。
喋ってる声が聞こえるからそんな感じわかりますよね。
じゃ、いま黙るのやめます。(黙ってスッと近づく)

どうでしたか?
あんまり何も変化感じません?
そうです、、来たな! ってのかりますよね?

何も聞こえなくても、なんとはなしに人間ってわかるんですよね。
人の気配で。
それどうしてかっていうと、まあその人にもよりますけど、その人のココロ
っていうか、オーラというか意識っていうのが身体からはみ出るくらい大きい
状態にあると、ぐーんと近寄られると「あ、迫ってきた」と感じちゃうわけ
なんですよね。

なので、自分の身体の中にだけ心が入ってるなんて思わなくていいんですよ。
心って、意識しだいでいくらでも大きくできるの。
はっきりいうと、ここに今日みなさん15人の方が来てくださっていますから
わたしは15人の方みなさんに今日わたしが伝えたいことが伝わったらいいな!
と思って話しています。
ですから、このエリアはわたしの意識でいっぱいになってると思います。
、、、ぐらいのつもりでね! やってるわけです。

ですからみなさん、せっかく歌うたうのに、口もとだけで出してるわけじゃな
いですよね?
聴衆に向けて「みなさーーーん!」というくらいのつもりでやってるわけですね。
自分の声、こころ、魂、ある意味ぜーんぶ相関関係があって、それが上手にバラ
ンスよくいってるときが1番(聴衆の)みなさんのお耳から声が入って心に到達
する。で、そういうつもりでやってるときって実は声もよく出るんですよ。

たとえば誰かに何か言わなあかへんとき。
すみませーん、、、ちょっとこれ言っとかなあかんのですけど、、、なんてボソ
ボソ言ってたら訊き返されるだけでちっともちゃんと聞こえへんし伝わりません、
答えもちゃんと返ってこなかったりしてコミュニケーションが全然とれなかった
りします。

何を言いたいかというと、人って自分の言いたいことはガンガン言いますけど、
言いたくないことはあんまり言わない。でも言わなきゃ、とか、そこに葛藤が
あったりなんかすると、声も出にくくなってくるんです。ね。言いたいことは
言わなあかへん。でも気持ちよく言えるとさらに言える。そしたら、がんばって
気張って一生懸命いうんだー! ではなくて、この方に聞いていただけると信じ
られる状況をまず作る、ってのも大切なんです。

で、その状況をつくるときに、自分が踊る、喋る、踊るときに、本当にこの場
が自分のものになっていく、ということをイメージしてほしい、というのがあ
るんですね。
そしたら自分の気持ちは身体をはみ出て、ぶわーん!と大きくなれるんですよ。
それをストレッチでさらに感じていってほしいって、そういう意味もあるんです。

だからストレッチというのは身体がカタイ、動かない、というなかでそれを無理
に動かそう動かそう、とやると、とてもキツイんです。
でもそういうときもイメージで、何かこれを動かすぞ!じゃなくて、ここら辺の
空間からわたしの手を招き入れられてるみたいな、そんな空間をイメージしてや
るとちょっとラクに身体が伸びるわ、みたいなことって実際に起きてくるんです。

だから、これからお話しするストレッチは、ただカタイ身体をほぐしましょうっ
てやるんじゃなくて、自分の身体がどこまで動くのかって前にココロはどこまで
動かしたいのか、に意識を向けてほしんですよね。

よくこういう話があります。
「先生、わたしの声帯っていうのはソプラノ向きでしょうか、メゾソプラノでし
ょうか?」
っていう人がいます。
それどうゆうこと? っていうと、声帯の形で高い声が一番よくでるのか中くら
いも出るのか、もうちょっと低い方がいいのか、どうか教えてくださいってお越
しになります。
これはね、答えは簡単なんです。
バイオリンってありますよね?
こんなちっちゃな楽器です。キーキーキーって高い音がします。
でもおっきなコントラバス。ボンボンボンって低い音がします。
デカい楽器はがんばると高い音も出せます。
でも小さな楽器はいくらがんばっても物理的に低い音は出ません。
だから大きな身体の人はソプラノの歌いますけれども、メッツォだろうとアルト
だろうと歌えるんですね。男の人もそうです。こんなにでっかい男の人がですね、
テナーも歌えるんだけど、その気になったらバリトンくらいも歌えるぞみたいな。
そういう話なんですけど、でもその基本形は、その人の心なんです。
高い声で、きれいな声で歌いたいぞー! って思ったときは、高い声が出ます。
ところが、低い声の方が好きだから低く歌うぞ、と思ったら、低い声が出ます。

身体の動きというのも、やわらかく持っていきたいと思えばやわらかくなってく
るんですよ。
でもカタクやりたいぞと思うと、カタくなってくるんんですね。
そういうふうな、身体は心についてくる、っていう不思議さがあります。
そういうのをイメージしながらストレッチをやろう!って話です。

さ、それではほんとにカンタンな、ストレッチですね。
まず目の前でこういうふうに手を組みます。
ひょーい!ってその手を上に持ってきます。
それをグイーングイーンって左右に倒します。
でね、ここでカタイ身体を伸ばすんじゃなくて、自分がどこまでやわらかくパ
フォーマンスしたいかです。
そこに到達したら、さっきも言いました、肩が痛いんです、左肩が痛いんです、
がんばってやってもわたしここまでしかいきません、じゃなくて、自分のイメ
ージの中でここまでひゅうううん!ってここまでいってるつもりになるわけよ。
それで、ひゅううん!っていってるつもりだけどほんとはいってないよね、で
もいいんです。そんな感じでちょっとやわらかくやってみます。

あとは、こんなふうに腕を横に広げて鳥みたいにバタバタします。
そのときも、カタイ身体伸ばすんだ、じゃないんですね。
はぁーーー、どこまで広がれるのかな、すごいーー、みたいな。
そんな感じですね。
そっちの意識の方が大切です。

あとはよくウォーキングの人がやってますけど、こう足を前でクロスして上に
あげた手と一緒に身体をねじりながら横に傾けるのも悪くないですね。そのま
ま前に屈伸してみたり。これもね、わたし身体がカタいんで曲がりません、な
んていう人いるじゃないですか。でも不思議と、だいじょぶ、曲がる曲がる曲
がる曲がる~ってやってるとなんかフニャンって曲がりません?
あれもけっこう意識の問題ってあるんですよ。
ほんっと不思議に。

あのわたしカタイからカタイから、、、ってうのはこれ、ほんとにカタいから
曲がらないっていうよりはね、やってみたことがないからこわい、とか、わた
しにできるわけがないとか、まず身体じゃなくて自分の心にいろいろブロック
をかけてるってのがあるんです。

だからまあ、心は横に置いといて、自分のイメージでひゅっと手をおろしたら、
ここの木の床ぶちぬいてもっと下までガボッと行くぞ、みたいに思ったらさっ
きよりずっとよく身体が曲がったりします。