「今日からなれる声帯マスター!」5.喜怒哀楽と声帯の動き

はい、じゃあ、こんどは、喜んだ声でセリフを言ってもらってる映像です。

次は怒った声。
声帯がなんかパンパン動いてますよねえ、、、
ほら、喉も怒ってます。

こんどは悲しんでる声。

そして、こんどは幸福感のある落ち着いた声。
なんか声帯もたっぷり動いてますね。

次は「家で待ってて。家で会おう!」ってセリフで喜怒哀楽をやってもらってます。

最初は喜んだ声。
なんかこんなふうに言われるとうれしいですよね(^-^)

次は腹立たしい声。
これはイヤやねえ・・・

こんどは悲しい声。
重いね。

こんどは幸せな声。

こうやって見てると、なんかお喉にも顔が付いてるように見えてきますでしょ?
でも、それだけ表情ってのはねえ、喉も動いてるんですよね。

ふつうのアメイジング・グレイスを歌っていただいたときです。
(声帯が)ラクに動いてると思います。

次はベリーゴスペルでやってもらいます。

ゴスペルってよく低い響きを使うんで、喉頭がちょっと下のほうに潜って、低ーい
音をたくさん出してるって感じで動いてますね、いまね。
それとおっきな音も使ってるんで、まわりの壁がちょっと固まって見えるってのが
ありますね。

次は『上を向いて歩こう』の出だしをやってもらいます。

それをゴスペル風にやってもらいます。

このあたりがグッグッてこう引っぱられて深くなるっていう感じ。
それで壁が力が入ってるって感じがわかると思います。

次は演歌っぽくやってもらいます。
ま、ちょっと彼女、演歌を民謡っぽく歌ってるからってのもあるんですけれども
これが面白いことにいろんな曲調があるんですけれども、民謡ってけっこう喉を
締めるんですよ。

それ以外の音楽、曲っていうのはポップスでもロックでも、それからゴスペルでも
意外と喉を開くほうに動くんですけどね、
民謡系ってのは喉がぎゅっと締まってきます。

これがさらに民謡っぽく歌ってもらってるんですけれども、
かなり声帯みえなくなってますよね。
キュッキュッて締めてるんですね。

だから大きな声だす、サイレン的な声だす、民謡的な声だす、というときに
喉っていうのは詰まってる、ってことですね。

まあ、大体そんな感じかな。
曲の違いなんですね。

それで、あとこのひと一生懸命がんばってみんなに見せたい、と言ったのがですね、
何かというと、お酒を飲んだらどれだけ喉が腫れるか、ってやつなんですね。
それにトライしてくれはりました。
ワイン2杯くらい飲んで、それでフラフラしてきて、顔が真っ赤っかになってきた
あたりでちょっと声をだしてます。
これ、ほんのちょっとしか変わってないんですよ。
でもちょっとだけ声帯がぽってりしてるなあ、っていうのは全般的にちょっとピンク色が
増えて、あとこういうところの血管がほんのり血流がよくなってるから赤くなってるんですね。
で、この声帯も少しすっきりせずに、ややぽってりしてきてる。
だからこの状態で声をガンガン出したときに、確実にポリープとか結節を作りやすくなる、
というのを、身体を張ってやってくださいました。

だから声がちょっとだけ、ふつうに出してても低めになったねー、てなこと言って
やってるんですね、これ。
でね、ここに唾液がつくでしょ。
唾液がつきやすくなるんですよ。
それだけこれがボテっとしてくるからね。

だからほんとうにお酒を飲んで歌を歌うっていうのが歌手にとっては危険だなと。
まあ打ち上げとかで「イエーイ!」とかって飲みながらやってるんですけども、
あんまりよろしくないよ、っていう。
まあ、そんな話でした、と。

ハイ、ということで今日はちょっとこの動画のボリュームが大きかったので
どこからどこまでみなさんにお見せして説明したらいのかな、っていうことも
考えていたんですけれども、声帯というのはほんとに多様な動き方をします。
ただ基本は、やわらかーい外のカバー、粘膜の動きと、それと中の固い筋肉の動き、
これ両方が重なって動いてるときと、中の筋肉がパーン!って留まって、その外側の
やわらかいカバー、粘膜だけが動いてる、その裏声の声。
その両方でほんとに面白い発声をしていくんだな、っていう。
声帯っていうのはほんとに面白い動きをするもんだってのがわかっていただけたら
うれしいなと思います。

はい、ありがとうございました。
お疲れさまでした。