「今一度、腹から出す声のコントロール!」5.自分のゼロの声を知る

いつも鏡にがんがんヒビが入ってたら、鏡がサビてたり、緑のペンキがベチャベチャ付いてたら
ちゃんとした自分のこころは見えないじゃないですか。
じゃあ、いったん素のなんにも着色されてない、サビてない、へんに電飾でピカピカ
光らせてもない真っ白な、透明な鏡を作りましょうって、そういう話なんです。

たとえばいまわたしが意気揚々と話をしてます。
これやっぱり多少、ああ、みんなたくさん来てくれた、お話を聞いてくれてる、喜んで
くれてるかな、いろんな気持ちが胸の中で右往左往しているわけです。
それが乗っかった声ですからちょっとまあ躍動感はあるけれども、少し緊張感のある
こんな声でしゃべってます。

ところが、そういうの全部なしにします。
(目の前にいるのは)100年前からの友達、懐かしい友達、いてもおらへんでもいい
けど空気みたいな、空気の存在くらいに当たり前の存在。緊張しません。
はあ・・・。もうこんな暗うなってるわ。みんな元気?  ・・・くらいの www
ほら、さっきと全然ちょっと感じ方違うだけで、声って変わるんです。

そこでみなさんと共に、自分の素の声をいっぺん見つけてみましょう、
っていうお話をいたします。

自分の声を知る。
ゼロの声。

っていうふうにわたし表現してます。
ゼロの声ってどういうことですか? っていうと、
ニュートラルな声、ってことです。
だからその喜怒哀楽、なんかうれしくて「やあ!みんな元気?」「それがね、、、(涙)
さっきね、、、」って悲しくもなく、なんか知らんけど不安で不安で「うん、、そやねん」
ってのでもなく、「なんでここでみんなに(怒)」っていう腹立ちもない、ふつうのスカッ
とした声。ニュートラルな声。
それを『ゼロの声』にしてます。

このゼロの声を求めるやり方があります。
でもただね、そのゼロの声っていうのは全然進歩しないんですか? 成長しないんですか?
と、わたし訊かれたことがありますけれども、そうじゃないんです。
その人が年齢を重ねる、年をとる、いろんなものに対して許容量ができてくる、やさしく
なる、いろんなことでこのゼロの声もちょっとずつ変わります。
だけれども、いままさにここに喜怒哀楽がどかーん!と入らない声を求めてみましょう、
ってことです。

ゼロの声の探し方、とあります。
16ページね。

まずはこのゼロの声を作るためにどうしたらいいのかっていうと、口のまわりとか、
首とか肩に力が入ってるとそのゼロの声が出しにくくなっちゃいます。
ほっぺたはもうほんとにぶるぶるにしていてほしんです。ゆるゆる。
それでまず、唇だけでぶるるるるるる・・・・、
これできるかどうかみんなでやってみましょう。
せーの!

ぶるるるるるるるるるるる・・・・・・・・・

これが苦手な人はね、まじめな人。
けっこうまじめすぎていつも緊張してる人に多いです。
そして、いっつも緊張してるから口角に力が入って、ほんとは滑らかにブルルルルって
やりたいんやけどププププッってなって唾とばしまくることになります。
口の周りに力が入りすぎるとそうなるの。
ゆるゆるにしてほしいの。ブルルルルルって。
できない人はちょっとこの口角、唇のはじっこ、ここに人差し指を下からキュッと上に
持ち上げるようにして、それでブルルルルル・・・ってやりましょう。
ま、これでやりにくい人はやりやすくなったと思います。
全然できへん人は練習してください。

で、これができるようになったら、ルルールールールールールーって(音階で)やって
みましょう。どーぞ。

ルルールールールールールール-

ね。で、これができたら次はちょっと難しいかもしれません。
こんどは舌にも力を入れないようにします。
ルルールールールールールールールー です。
やってみましょう。せーの。

ルルールールールールールール-

ね。できる人できない人いろいろいはります。
でもこれも練習でだんだんできるようになります。
これをまずやることで何するのん、というと、唇のまわり、ここらへんに余分な力を
入れなくする、そういうことです。

さ! こんどはね、それでブルルルル・・・とやったら、
ブルルルル・・・ってやりながら、ポカっと口あきます。
ブルルル・・・ってやってゆっくり口あけます。見ててください。

ブルルルルルゥワーーーーーーーーン

ってやります。
ちょっとやってみましょうか。
指使わないとできない人は、こうやって指使ってブルルルルゥワーーーーンってやって
もらったらいいです。はい、せーの!

ブルルルルルゥワーーーーーーーーン

そ!
で、このまずウワーーーンというのにいきついたら、こんどは、その声を出しながら
首を上下に振ってみます。

アーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ね。いちばん上向いて、いちばん下、こんなんかなり声だしにくいですよね?
ちょっと上からちょっと下くらい、このくらいが少し声だしやすいです。

こんど左右にいってみますね。

ブルルルルワアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ってやります。
そうすると大体こういうあたり、がいちばん声を出しやすくって響きやすい、ってのが
わかります。
これがまず自分が、いろんな感情を入れなくっていい、素直な、ゼロの声に近づいて
きてるってことがわかります。

で、それで静かに声をだしますね。
大体ここかな、ってわかった。

あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

で、そこで、いったん声が出始めたらイメージしてください。
ここから、口から声がほわーんと出てるんですけど、その声がほわーんと部屋の隅々まで
行ってぶつかってまた戻ってきて自分の耳のところに戻ってくる。この大きな円。
360度の円。自分を中心として球体、まあ、球体って言っても自分の前方向が主体
なんですけど、アーーーーーンアーーーーンアーーーーンっていうのができてるっていう
ふうにイメージしてやってみましょうか。
やってみましょう。せーの。

アーーーーアーーーーアーーーーアーーーー

はい。ありがとうございます。
いまのみなさんの声、すごく淀みがない。
ね、さっきの売り口上の変な声でもないし、はあ・・・。って疲れもない。ほんとに
素直な素の声で「あーーーー」ってみなさんやってくださってたと思うんですよね。
それを、いまはちょっと大勢でいるし、わたしもガンガンしゃべってますからわかり
にくいんだけど、おうち帰ってひとりになったときに、いっぺん「あーーーーー」って
やっていただきたいんです。

そうしたときに、「ああ!これが自分のふつうの声か」ということをできるだけ記憶して
おいてもらったら、なんかで話してるとき、そのときの自分の声がどういう状態なのか、
どういう感情からその声になっているのかというのがわかるようになるんです。
自分のニュートラルな声を知っておくと、怒ってるとき、楽しいとき、うれしいとき、
疲れてるとき、自分の声を聴くことで自分の状態ってのがわかりやすくなります。

で、これね、1人のときはそんなに気にしなくていいんですけれど、ついつい誰かと
ケンカしてたり、誰かに対して文句言ってるとき、「あっ! ちょっとわたしいま変な
声使ってるんちゃうかしら。いや。店員さんや思うてちょっとエラそうにしてるけど
ちょっと言いすぎやったんちゃうかしら」とかっていうふうに、この(自分の)声を
いったん聴くことで瞬間瞬間の自分の状態をとらまえる、ってことをしてほしいんですね。
そうすることで、ほんとに生活がすごく穏やかになるんですね。
穏やかになったらどうなるの?
あったりまえですけども、人から好かれます。
ほんとに。

いつもなんか知らへんけど元気なときもあったらぷりぷりしてるわとか、変にぐさっと
落ち込んでるとかそんなヤツよりもいつも穏やかでにこにこしてる人のほうがお天気屋
よりは好まれるじゃないですか。

そういうふうにして、まず自分のニュートラルな声、っていうのを
捕まえてほしいんです。