「ステージセラピー、声を使って心を知る」6.演技を通じて自分の心を、声をひらいてゆくセラピー

それを実はわたしたちは昔から、祝詞をあげるとか、それから舞を舞うとか、それから
お相撲さんなんか四股を踏むのさえ奉納であるやないですか、こうやって。
そういうようなのも実はなんでやってるかというと、神さまに対して「くださいください」
の儀式じゃなくて『御礼』なんですよ。
感謝御礼申し上げまする~、なんですよ。

っていうふうにして、日本のスタイル、でも日本だけじゃないです。
インディアンのやってることもそんな感じだったりします。
えーと、あと南米なんかに行きますと、アマゾンのシャーマンたちなんかがやってるのも
みんなおんなじなんです。
もう自分がほんとにラッキー♪ うれしい ツイてるー イエーイ!
っていうのを、そこの国の伝統に変えてやってるんです。
で、それでやると、声ってでやすくなるんです。

「欲しい!欲しい!欲しい!くださいくださいください!!!」言うたら
喉が詰まってきます。
だけれども「ありがとうございますー」ってやるとスッと声が出やすくなるんです。
人間の身体ってそういうふうなつくりになってるんです。
それがどんどん解明されてってます。

それをこのパワーボイスでは歌ったり踊ったり詩を朗読したり、というようなステージ、
要するに舞台に関係することをやりながら、ひとりずつ、たとえば、自分自身の心を
探ってみる、覗いてみる、それも恥ずかしいんやったら別に自分がほんとに小さいときに
親父にボカボカ殴られてたとか、おふくろにあんまり育ててもらえへんかったとか
言わなくたっていいんです。
でも何かしら自分の生い立ちのキーワードになるものをポンポンポンと教えてくださったら
わたしが勝手に脚本書きます。
これ読んでみて、って。
これやってみて、って。
それみんなで検討しながらやる、いうのもありなんです。

やったことのない人生を、そこでその人になりかわってやるのも、
すごいいい勉強になるんです。
そういうこと繰り返し繰り返しやるから役者さんってみんな、みんながみんな美人でハンサム
ちゃうやん!
でもなんかしらへんけどすごくユニークだったり色っぽかったり、何か気持ちのよいっていうね、
そういう人。
意外とこなれた、人間がこなれたって言い方したらいいのかなあ、、、そういう人って、
大女優さんとか名俳優さんには多いもんです。
なんでか?
それは長年こういうことやってはんねん。みんな。

こういうこと繰り返し繰り返しやってると、相手の立場に立つのがすごく上手です。
だからそういうことを、みなさんと一緒にしながら、ちょっといっぺん心をくだいていく。
相手のことをおもんぱかって、それでお互いの立場に立って、ならエネルギーが
どんどん回りだします。
豊かになります。
お金持ちになります。
モテます!

だから、そういうふうにして、みんなでにこにこピカピカ元気になれるっていうことを
やらしていただきたいなと思っております。
それがパワーボイスのステージセラピーです。
何か質問がおありの方、よかったら、どんなことでもけっこうです。

はい、どうぞ。

いま声が出なくなってしまって、人に伝えることが大変なんですけど・・・。

実際問題、たぶん、今日のわたしのお話聞いてて、
なんかこうある程度くるものありませんでした?

で、そうすると、それがグン!ってご自身の過去の体験とか、経験にそぐう話が
出てきちゃったのかもしれないです。
そういうときには、そのお話の経験の中から「辛いな、しんどいな、うっ・・・」っていう
思いのあるところにグッとスイッチが入りますと、喉がきゅん!って締まるようなスイッチが
あるので、そこが働くと声が出にくくなります。

えーと、ですから、これは一番最初に自分の心を洗うっていう、見つめるっていう、
そういうしんどいところはあると思います。
やっぱり人間って、自分の顔って見えないじゃないですか。
鏡見て見えてるのは、正確には左右反転した自分の顔ですよね?
ほんとの自分の顔って、他人にしか見えません。
でしょ?
めんたまギュウーってやって見るわけにいかないですからね。

ま、かろうしじて鏡を見たら、なんとはなしに自分みたいなのが映ってるので
あるていど自分は見えるんですけれども、もし自分がバリバリのカッコいいイケメンで、
なんかイケてるやん? って、エエやろ? って自分でも思えるくらいやったら
何も問題はないんですけれども、「あれ? ちょっとここにシワが出てきたな。
あっ! ここんとこ鼻毛のびてへんかな? とか、何かがひとつ気になりだすと、
やたら人間って気になります。

っていうふうな感じで、その自分の心っていうのを見つめることは、どうやったら
みつめられるのかっていうと、ほんとにこれ頭を上手に使わなきゃダメっていうのも
あるんですけれども、目を閉じながら昔の自分いまの自分あの時代の自分・・・・って
うーんと考えてると、ああ、あのときつらかったな、さみしかったな、って。
おとうさんや、おかあさんとの関係、おじいちゃんおばあちゃんとの関係、一個ずつやって
いったら、嫌やったな、しんどかったな。もうアカンわ! って、もういっぺんそのときの
記憶や感情がよみがえって、あのときのこと思い出さなあかへんのやったら吐きそうになるわって、
いうくらいに押しつぶされそうなことっていっぱいあると思うんです。
そのときにこうぎゅうーって縮こまってしまうっていうと、そうすると、もう残念やねんけど
それはそれで終わりなんだけれども、逆に昔は出てたのに今は出にくくなってきた、というのは
どういうことか。
ある意味、ゆとりがあるから出にくくなる、っていうのは正解だと思うんです。
だって、ほんとに何がなんでもここにあるサツマイモ、1個200円で買ってもらえへんと今日の
晩ごはん、あたしら食べられへんねんって、もうサツマイモこれで2週間ずっと食べてんねんって
いうたらキツイやないですか。
そしたら、「えー、サツマイモ、サツマイモ、おしいいよ、イモイモ~」ってずっと売ってゆく。
その声は出る。
そやけど「今日も1日終わったなあ・・・」って言ったら出えへんようになる、みたいな。
そういうふうなのもありますけれども。逆にちょうどいま人生の中で、もう50も過ぎて
いろんなことがあったなあ、子育ても終わってちょっとラクになってきたけど、でも、、、って
いったときに人間いろんなこと振り返っちゃうんですね、知らないあいだに。
その振り返っているときに、心はまたどん!って疲れる時があります。
でもそこを、ああ、もう、ええわ! 疲れるからいい、先送りー先送りー先送りー先送り―
ってやると、消えてっちゃうんです。自分が。

なら人間って不思議なもんで、そうやって自分を消したい消したいって思う人は
早く病気になったり、早くボケたりしちゃいます。
だからこそ、ある意味、いま声が出にくいって状態になってるっていう、そういう状況が
起きてるってのは、もうそろそろ自分自身のことゆっくり考えて、感じて、
それで自分自身をもう一度最初からラクにやりかえしたほうがいいんじゃないかなっていう、
(人間)本来の健康になりたいという気持ちがまたむくむくって出てきてるからだと思います。
だからそれはひとつずつやれば全然できると思います。はい。

はい。

だけどそのためにはやっぱり多少の勇気は必要なんですよね。
はい。

ま、だからそういうのを、のっけから自分の生い立ちを見つめて、っていうのがしんどければ
自分の生い立ち見つめなくていいんです。
他人の生い立ち見つめたらいい。
ね、たとえばいま、あなたをかなこさんだとしましょう。
こっちにはうちのヨシコさんが待ってます。
そしたら、かなこさんだけどもヨシコさんやってみようとか、太郎くんだけれどもトオルさんを
やってみるとか。
他人の人生を借りて自分の心をちょろちょろっと自分の心を覗きにいくってのが少しラクで
傷つかなくていいと思います。
はい。そういうのもありのステージセラピーです。

ほか何かご質問のある方、いらっしゃいませんか?
どうぞ。

欲しい欲しいばかり言ってると喉が詰まってくるとさっきおっしゃってましたが、
それと逆に喉を解放するスイッチがあるとおっしゃってたんですけど、そのスイッチって
いうのはどういうことなんでしょう。

それは具体的に言いますと、まわりに乗っかる、っていうことなんですね。
要するに自分の中で「上げるぞ!上げるぞ!欲しいぞ!欲しいぞ!」と自分の世界だけで
ぎゅーんって固めて何かアクションしようとすると、どうしても人間って内側に内側に
固まってくるんです。
逆にまわり全体が、あ、この地球って、この大阪って、このビルって、この大北メディカル
クリニックって、なーんか知らへんけどいい感じやなあ~ っていくと、
ほわ~んってまわりのエネルギーに乗ると、ラクになるわけですよ。
たゆたう、っていうのかな。こういう感じ。
そうなったときって身体がゆる~くなりますから、ゆるくなったら「ほはあーあー」って。
まわりのエネルギーに乗っかる、ってやつですね。

はい、では大体お約束の時間も過ぎたことですから、
きょうはこれでおしまいにさせていただきます。
どうもみなさん、ありがとうございました。