松永敦ストーリー

声と心と音楽と。~ 私がパワーボイスに出会うまで ~

自分の人生をこんなふうに俯瞰してさらっと文章に書いてしまうと、私がいたってのんきに順風万班に人生をやって来た人間だと勘違いされる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際のところは全然そうではありません。

いまにして思えば若気の至りのようなところも大いにありますが、当時、若かった自分にとっては人生を揺るがすような大きなできごとにぶつかって悩みぬいた日々もありました。また大人になって家庭を持ってからも常に悩みは尽きませんでしたし、それがもとで医者の身でありながら大病を患ったこともありました。悪いことは重なるというのは本当で、自分のことで悩んでいるときに親がガンになって亡くなったりと、自分にとってつらい日々が続いた時期もありました。
でも一方で、どんなにつらいときにも自分を支えてくれたものがありました。
それが音楽です。

私は人生のつらさのなかでは、いつも音楽に助けられていました。
もし私の人生に音楽がなければ、きっと医者にもなっていなければ、どうなっていたかもわかりません。
私が人生最悪の不幸に見舞われていたときには、いつも音楽の天使に助けてもらっていました。とくに、自分の声を使って奏でられる音楽に。

実は、悩める日々というのはそれほど価値のないものではないのかもしれません。
そして人が生来好きなことのなかにはたぶん、その人の根源的な生きる喜びが隠されているような気がします。

ひとりぼっちでピアノを叩いて歌っていた孤独な少年時代から、悩み多き大人になるまでに奏でたたくさんの音楽のなかに、私は様々な宝物を発見しました。
声と心はいつも連動し、音楽はそこに力を与えていました。
悲しいときは悲しいように、喜びにあふれているときには喜びにあふれた歌となって。
そこに私のパワーボイスのルーツがあります。
声の出しかたいかんによって、人は元気のない自分を元気にもできるし、元気のない誰かを元気に、笑顔にすることもできます。

声と心と音楽と。そしてパワーボイスは医学・医療と両輪となって、いまではなくてはならない私のライフワークになっています。

●松永敦ストーリー